ヴィーナスというとローマ神話に出てくる「愛と美の女神」を思い浮かべますが、ここでいうヴィーナスは女性だけで構成されたホルン・アンサンブルの事です。
都響創設時から関わり日本ホルン協会の初代会長を努められた故伊藤泰世氏が呼びかけて出来たアンサンブルです。
当時は北山順子さん、庄司知世さん、村中美菜さん、渡部奈津子さんの4名でスタートしました。
その伊藤氏は2006年に63歳という若さで他界されて、その遺志を引き継いだかどうかは分かりませんが丸山勉氏、阿部雅人氏がサポーターという形で2009年に1回目のコンサートが開催されました。
解像度が低い画像しか残っていません…
演奏曲はアイネ・クライネ・ナハトムジーク、ムーン・リバー、サウンド・オブ・ミュージックなどと記憶しています。
もうBOSSが不在なのでこのアンサンブルも1回限りのコンサートだと思っていたのですが…
メンバーの入れ替えはありましたが、2013年に2回目のコンサートが開催されました。
この時のメンバーは北山順子さん、豊田美加さん、藤田麻理絵さん、村中美菜さん、渡部奈津子さんの5名です。
また、「パステル」というCD発売もありました。
このCDは栃木県南部にある「コスモスホール」に3日間こもって録音されたものです。
コスモスホールは独特な響きを持つホールでとても良いホールです。
まぁ、交通事情があまり良くないので直接聴きに行く事は殆どないのですが、CD録音などには良く利用されています。
このCDには小林健太郎氏作曲の「輝ける明けの明星」というヴィーナスの委嘱作品が入っています。
この曲はメロディも美しく馴染みやすい曲で、今でも口ずさめます。
2回目のコンサート前にはレコード店のイベントなどで演奏もされていました。
実際のコンサートではCDにちなんだパステル色とでも言えるような素敵なドレスで演奏を聴かせてくれました。
ただ、当日は客席で平気で写真撮影をしたり会話をしたりする観客がいて少し残念というかヴィーナスの皆さんに失礼なコンサートになってしまいましたが、集中を切らさずに素晴らしい演奏だったと思います。
その後は、紀尾井ホールでの丸山勉氏のCD発売コンサートにゲスト出演などもしました。
この日は、ちょうど札幌から帰った日で羽田からそのまま紀尾井ホールに聴きに行った記憶があります。
それからは鳥取のイベントなどで演奏したようですが、実際の活動状況はあまり表に出ませんでした。
もうコンサートはないのかと思っていた昨年の9月に3回目のコンサートの企画がある事を知りました。
メンバーは北山順子さん、小山桜さん、鈴木優さん、豊田実加さん、向なつきさん、藤田麻理絵さん、村中美菜さん、渡部奈津子さんの8名に増員されました。
ただし、藤田麻理絵さんは昨年10月からアフィニス文化財団の海外研修員としてスイス、バーゼル音楽院に留学中なので、今回のコンサートには参加されません。
本番を約2週間後に控えリハーサルも順調に進んでいるようです。
ヴィーナスのテーマ曲とでも言える「輝ける明けの明星」が7重奏に編曲されて演奏されるそうなので、とても楽しみです。